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【演劇】技術の無駄遣い演劇―鈴木林業第3回事業『PARA』に想う―

September 4, 2015 9:42 AM jammy  演劇

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9月、10月、11月は長野市門前界隈で楽しみな演劇が色々。先陣を切るのが劇団・鈴木林業。第3回公演『PARA』が9月12日(土)・13日(日)@ギャラリー花蔵で上演される。第一次産業を冠にしたこの劇団は、その枠から大いにはみ出した"演劇&音楽ユニット"であり、主宰する2人の若者は演技力に定評のある役者でもある。

ここ数ヶ月、夜な夜な若者たちが稽古場に集まっては何かコソコソやっているなという印象はあれど、一体どんな芝居をやろうとしているのかは未だによくわからない。演劇ですらない気がしてきている。稽古場に散乱する小道具、巨大な装置、触ったら怒られそうな機材。これらの断片をヒントに劇の骨格を導き出そうとするも、やはりよくわからない。舞台の真ん前にマイクスタンドが立っている。立派なスピーカーがある。ギターも置いてある。演出家がふと「歌詞書かなきゃ...」と独り言ちる姿を目にした時もある。

勇気を振り絞って演出家に聞いた。「演劇やるんだよね?」と。一応確認しておいた方がいいのではないかと思ったのだ。マイク、楽器、つまみだらけの機材、スピーカー、「歌詞書かなきゃ...」―。演劇作ってたつもりがいつの間にか新曲作ってた、みたいなことになっているのではないか。であれば早く教えてあげなくてはという老婆心からの問いであって、決して一言居士を気取ったわけではない。演出家は薄気味悪い笑顔で「ええ、まぁ」とだけ答え、裾花川に立ち込める夜霧の中に消えていった。あの時の笑顔、まるで人工甘味料、そう、たとえばパラチノースを口にした時のような笑顔は、未だに小便をしている時などにふと思い出す。

そして気付く。そうか。すでに劇は始まっているのだな、と。パラチノースのような笑顔が鈴木林業第3回事業・PARAの始まりだったのだ。パラチノースのパラ......。否、パラチノースはpalatinoseか......。わからん。ますますわからん鈴木林業。『PARA』でわかっていることといえば、5人くらいの役者が演じたりしながら高度な技術を無駄遣いする劇、ということくらいだ。


パラレルワールドに迷い込んでしまったような、目眩を感じるほどのパラドックスを目の当たりにしたような、参加したくもないパレードに無理矢理参加させられるような、種々雑多な"PARA"がパラシュート部隊よろしく次々と落下してくるであろう鈴木林業第3回事業『PARA』、9月12日(土)・13日(日)@ギャラリー花蔵で上演。公演情報などは鈴木林業公式サイトにて。色々な技術が登場する技術演劇なような気もするが、やはりわからない。

劇の事前情報を盛り込んだ記事にしたかったのに、本気で何をやらかそうとしているのかわからず、すべて憶測で書いた。パラチノース。

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ジョッガ代表がhappy setな調子で謳い、綴っています。

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