Jogga

戦極チャンピオンシップ。

December 31, 2010 12:18 AM yuzzy  diary mma work

本日、有明コロシアムで格闘技イベント「戦極SRC」が開催された。
(※今回は格闘技に関するエントリーです)

私はそこにパンフ原稿執筆、および映像スタッフとして携わっているのだが、
メインイベント「マルロン・サンドロ×日沖発」チャンピオンシップの内容が
あまりに素晴らしく、どうしても寝る前に書いておきたかった。

試合内容はこの辺りで確認してもらうとして、今回はその後の舞台裏について。

「勇気や夢を与えるチャンピオンになりたいと思っているのですが、
ほんとみなさんに励まされてばっかりです...」

激闘の末、新王者となった日沖はリング上で涙を見せた。
それはマルロンに勝ったこと以上の驚きと言っていいだろう。
15歳から始め、それだけのために生きてきた『修斗の王者』になった
今年5月でさえ、彼が涙を見せることは無かったのだから。

あまり感情を表に出さない日沖が見せた涙は、
2010年、最も印象的なシーンとして私の記憶に焼きついた。

激闘の末、王者から転落したマルロンはリング上で放心し尽くした後、
ファンの声援に応えながら、控え室へと向かっていった。
観客が誰もいなくなった薄暗い階段、ゆっくりとした足取りのマルロンは
時折頭を抱え、そして、少しずつ、とても少しずつ、目に涙を浮かべた。
それは本当に悔しさが滲み出てきた時にだけ出る、
絶対にこらえることの出来ない涙だった。

勝者の涙と敗者の涙。
全く意味が違うはずなのに、どちらも「美しい」と言って良い、
その日本語のあいまいさに今はたまらなく救われる。

試合後、先に会見場へと現れたのはマルロンだった。
複雑な表情で試合を振り返っていた頃、
日沖がドクターチェックを終え、医務室から出てきた。

「マルロンの次が日沖さんのインタビューみたいですよ」という私の言葉に
「マルロン、今いるんですか?」と答えた日沖は
ボロボロの身体のまま会見場へ向かった、もちろんマルロンと会うために。

対面したマルロンは日沖の肩を叩きながらその強さを称え、
日沖は負傷した可能性のあるマルロンの右拳を気遣いながら優しく握手を求めた。

試合が終わってから数十分が経過。
「2人とも本当に強い人だな」と改めて思い知らされた。

「(関節技について)極まっていたと思うが、折りたくはなかった。
格闘技はスポーツだと思っているから」
日沖は試合後、インタビュールームでそう答えた。

それは『格闘家の考え方』として正解・不正解の話ではなく、
こういう考え方をする格闘家が今日、チャンピオンになった、というだけの話だ。

日本には日沖発がいる。
それだけで十分じゃないか。

あまりにも気持ちのいい、仕事納めとなった。
関係者のみなさん、そして格闘技ファンみなさん。良いお年を!

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